<腸の重要なはたらき>
人間の体を木に例えると、根っこの役割を担っている腸。
人が誕生するとき、一番に作られる臓器は腸であり、腸は、脳から独立して働くことができる唯一の臓器です。
腸は、消化・吸収を担う小腸と要らないものを便として排出する大腸から成り立っています。
大腸の中には、多種多様な腸内細菌が集合体を作って住み着いており、その集合体のことを「腸内フローラ」(=腸内環境)と言います。
腸内細菌の働きは大きく分けると以下の三つ。
①免疫機能
②ビタミンB・C群の合成
③幸せ物質ドーパミン、セロトニンの合成
つまり、腸内細菌をバランス良く増やせば、免疫力がついて病気をしないで済むうえに、肌も美しく、体も心も明るく元気になれるのです!
<便からわかる腸内環境>
便は、消化されなかった食べ物、水、塩類、腸の細胞、腸に住む腸内細菌とその死骸のかたまりから出来ています。
ということは、便の状態を見れば、腸内環境の善し悪しが判断できるということ。
便の「色」「重さ」「ニオイ」「状態」の4つの観察ポイントから、今の自分の心と体の状態を知ることができます。
ちなみに、理想形の便は以下のタイプの便です。
・黄土色~赤茶色
・200~300g
・ふんわり適度にニオう
・水に浮く
みなさんの便はどうでしょうか?回数も毎日あるでしょうか?
<腸内環境を悪化させる原因>
ところが、下痢や便秘に悩む人も多く、最近の調査では、男女の死因のワースト3に大腸ガンが入っており、特に女性は、死因の第1位になっているそうです。
その理由として、以下の原因が挙げられています。
・加齢
・偏った食事
・ストレス
・過労
・抗生物質などの薬
・運動不足
その結果、腸内で悪玉菌が増殖し、硫化水素やアミンなどの毒性の強い物質を作り出し、腸を汚します。
汚れた腸は、栄養分を吸収できないばかりか、血液に乗った毒素が全身をめぐり、
・肌荒れ ・体臭、便臭、口臭 ・発がん性物質の発生 ・生活習慣病のリスクの増大
などの不調を引き起こします。
また、ストレスは、自律神経の働きを乱すので、便秘と下痢を繰り返したりします。
【引用・参考文献】
「腸スッキリ 菌活レシピ」 藤田紘一郎 著 成美堂出版